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趣味なし40代へ提案!日本酒の奥深さを知って趣味にしよう!~辛口編~
40代は働き盛り!どうしても仕事中心になりがち。趣味が持てなかったり、趣味があっても時間が取れず、ストレス発散できないと嘆いている方も多いようです。そんな方にはぜひ、自宅でも楽しめる日本酒を趣味にしてみる事をおすすめします。さらに、美容や健康も期待できますよ。
今回は、根強いファンの多い辛口の日本酒についてクローズアップしてみました。
日本酒の造り方のおさらい
何気なく飲んでいる日本酒ですが、世界的に見ても、とても複雑な醸造方法といわれています。これは、杜氏の豊富な知識と経験によってこそ!
しかしその反面、米・水・米麹といった、シンプルな原料で造られているから驚きです。
また、麹など微生物の働きを利用して造られるのも、大きな特徴といえます。「一麹(いちこうじ)、ニ酛(にもと)、三造り(さんつくり)」という言葉を聞いたことはありませんか?これは、日本酒を造る過程の重要さを表しています。一に良い麹を造り、二に、もと(酒母)で雑菌を押さえつつ良質な酵母を培養し、三に、もろみを仕込んでいくことを示しているそうです。
大昔、偶然出来上がったといわれる日本酒ですが、まずは日本酒を造る工程をおさらいしておきましょう。
精米
米のまわりの玄米の状態を白く磨いていきます。食用は90%ほど磨きますが、お酒用はもっと低く磨きます。この磨きで、吟醸酒や大吟醸酒など名称が変わっていきます。
洗米・浸漬(しんせき)
お米を蒸す前に洗う行程と、お米に水分を吸わせる工程です。これはお米を炊くのと同じといって良いですね。
蒸米(じょうまい)
米を蒸す工程です。一般的に、1時間ほど蒸すとされています。蒸し終えた米は、混ぜながら広げて冷まします。
麹造り
蒸した米に麹菌をふりかけて、高温多湿に保たれた室内に2昼夜ほど、置いておきます。
酒母造り(しゅぼづくり)
酒母とは、アルコールを生み出す酵母のことです。母という文字にぴったりの言葉ですね。蒸した米に麹と水を合わせ、酒母を加えて、2週間ほどかけて増やしていきます。
もろみ造り
お酒を大きなタンクにいれ、米・麹・水を3回に分けて、混ぜ合わせます。こうすることで、麹菌が米のデンプンを糖化させ、酒母により、アルコールへと変化させていきます。つまり、「発酵」ということです。ちなみに発酵中の液体のことを、もろみといいます。
搾り・ろ過
出来上がったもろみを絞って、酒と酒粕に分けます。また、雑味を取り除くために、濾過も行います。
火入れ・貯蔵
濾過したお酒を低温加熱殺菌します。これを火入れと呼び、味の変化や酒質を安定させる事ができます。また、旨味や甘味が増し、熟成されていきます。
覚えておくと便利!日本酒情報
日本酒をさらに深く知るために、覚えておくと便利な情報をまとめてみました。
●辛口の表記はそもそも無かった
実は元々、日本酒には辛口という表記はありませんでした。これは近年、甘い口当たりの甘口とされる日本酒が造られたことが始まりでした。消費者が購入する際に分かりやすくするために、辛口と表記されるようになったようです。
●日本酒の甘口・辛口は「糖」の量や造り方の違いで造られる
辛口は糖の量が少なく、甘口は糖が多いもの、というふうに区別されます。では、どのように糖の量をコントロールしているのかというと、酵母の働きを利用します。酵母の働きを強めると糖分が弱くなり、辛口の仕上がりになります。逆に、酵母の働きを弱めると糖分が強くなり、甘口の仕上がりになります。
さらに、各蔵で酵母の開発も進んでおり、糖分を残さず辛口のお酒を造ることができる酵母が発見され、利用されています。
●糖の量の調べ方
糖の量は、日本酒度計を使って計ります。浮き輪のように浮かべるだけで計測できます。糖は水より重く、アルコールは水より軽いです。先程も説明しましたが、辛口の日本酒はアルコールが多くなるので、日本酒度計がプラスを示します。この表記は日本酒のラベルに記載されています。
詳しくは、下記を参考にしてみてください。
ふつう ー1.4~+1.4
やや辛口 +1.5~+3.4
辛口 +3.5~+5.9
大辛口 +6.0以上
ちなみに、日本酒度の平均は、マイナス3〜プラス3といわれています。
●「酸度」は味に変化をもたらす
しかしながら、糖の部分だけで辛口・甘口を判断するのは間違いです。なぜなら、日本酒の中には、乳酸・クエン酸・リンゴ酸などの「酸」が入っているものもあります。酸の数値を高くすることでキレのある芳醇な味わいになり、低ければ淡麗になります。
ですから、辛口の日本酒度の数値であっても、酸度が低いと辛口とは言い難くなります。もし、パンチの効いた辛口をお探しならば、酸度もチェックすることをおすすめします。
ちなみに、酸度の平均値は1.3~1.5といわれています。
●アルコール度数の高さが刺激となり辛口に感じる
先ほど、酵母の変化を利用すること説明しましたが、実はアルコールの量にも変化がみられるようになります。辛口の日本酒は、酵母の働きを強めてつくられるため、糖分が少なくなり、アルコール度数が強くなります。一方、甘口の日本酒は酵母の働きを弱めて造られるため、糖分が多くなり、アルコール度数が低くなります。
辛口の日本酒はアルコール度数が高いので、舌に強い刺激を感じます。アルコール度数の高いテキーラやウォッカを飲んだ時の感覚を思い出すと、分かりやすいかもしれませんね。
おすすめの辛口日本酒5選
今回は、やや辛口~大辛口のおすすめの5点を厳選しました!
●春鹿 超辛口 純米酒 黒ラベル 1800ml
奈良の地酒として、とっても有名な超辛口純米酒。すっきりとした旨味もあるので、食事の邪魔をしません。しっかり辛口がお好きな方はぜひ!
●北鹿 北秋田 大吟醸 瓶 1800ml [秋田県/辛口]
濃醇な味わいと大吟醸らしいフルーティな香りが感じられる日本酒です。大吟醸は特に飲みやすいので、日本酒初心者の方におすすめします。
●白瀧酒造 辛口 魚沼純米 瓶 1800ml [新潟県/超辛口]
まろやかながら、しっかりした味わいの純米酒。ドライな口当たりの日本酒をお探しの方にはぴったりですよ。
しかし、「魚沼」というラベルの文字だけで、美味しそうと思うのは私だけでしょうか・・・?
●【越乃景虎】超辛口本醸造1.8L
+13度という日本酒度数ながら、辛さだけでなく旨味も感じる新潟の超辛口の日本酒です。超軟水を使うなど、おいしさの工夫がつまっています。
●千代菊 光琳 有機純米酒 瓶 1800ml [岐阜県/中辛口]
JAS有機認定米100%で醸し出した安心安全の一本。日本酒度+1.5で、辛口が苦手な方もチャレンジしやすく、酸度とのバランスも抜群です。食中酒としてもおすすめですよ。
まとめ
日本酒が世界的ブームとなっている今、趣味のひとつにしてみて損はないですよ。特に辛口の日本酒はファンが多いので、職場の宴会の席で話の種にすると、盛り上がること間違いなしです。
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